『夜のピクニック』や『天国はまだ遠く』などを手がけた長澤雅彦監督による映画『凪の島』は、トラウマを抱えた少女が島の住人と交流して成長しているヒューマンドラマです。

山口県の瀬戸内にある小さな島を舞台にしており、日本の島の生活や情景を存分に楽しめるのも、映画『凪の島』の魅力です。

本記事では、映画『凪の島』の作品概要をお伝えしたうえで、ロケ地・撮影場所・聖地について深掘りしてまとめます。

映画『凪の島』の作品概要 

タイトル凪の島
上映時間107分
制作年2022年
原作-
配給会社スールキートス
監督長澤雅彦

映画『凪の島』は、山口県の瀬戸内を舞台に島の住人たちの日常を優しい温度感で描きます。

主人公の凪や島の住人たちは、それぞれ悩みを抱えながら生きていますが、過度にドラマチックなストーリーがあるわけではなく、ほっこりできる映画を見たいときにおすすめです。

映画『凪の島』のあらすじ 

東京で暮らす小学4年生の凪は、両親の離婚をきっかけに母・真央の生まれ故郷である山口県瀬戸内の小さな島に引っ越してきます。

島で唯一の診療所を構える祖母・佳子と、本土の病院で看護師をする母・真央と3人で仲良く暮らします。

ある日、島の住人とBBQをしているときに漁師同士の喧嘩が勃発し、アルコール依存症の父親が母親に暴力を振るった過去がフラッシュバックして、発作を起こしてしまいます。

この発作をきっかけに、凪のトラウマを知った島の住人たちは、凪が穏やかな日常を送れるように優しく見守ってくれるようになります。

しかし、そんな島の住人たちもそれぞれ苦悩を抱えており、凪と交流する中で、自分たちの過去とも向き合うように。

そんなある日、凪の父親が島にやってきて…。

映画『凪の島』の登場人物と役者

映画『凪の島』の登場人物と役者の一覧は、以下の通りです。

登場人物役者
原田凪新津ちせ
河野瑞樹島崎遥香
守屋浩平結木滉星
原田真央加藤ローサ
島尾純也徳井義実
山村徳男嶋田久作
原田佳子木野花

主人公・原田凪役を演じた新津ちせさんは、2歳から劇団に所属して演技を学び、映画『凪の島』のオーディションを勝ち抜いて主演に抜擢されます。

のちにアニメーション映画を制作する新海誠監督の娘であることがわかり、話題にもなりました(オーディション時は新海誠監督との関係性は隠されていたようです)。

そのほか、加藤ローサさん、徳井義実さん、島崎遥香さんなど豪華キャストが脇を固めます。

映画『凪の島』の舞台は深浦島

画像参照:映画.comより筆者キャプチャ

映画『凪の島』で舞台になったのは、山口県瀬戸内海にある深浦です。

本編では、ほとんど島の名前は出てこないものの、クライマックスのシーンで徳井義実さん演じる徳男が「深浦島」と発するセリフがあります。

ここでいう「深浦島」そのものは架空の島です。

ただし深浦は、山口県下松市に位置する笠戸島にあります。

山口県の本土に面していて、小さな島で独立しているので、船がなければ本土に行けません。

つまり、映画『凪の島』では、笠戸島にある深浦が離島である架空の設定で物語が制作されていたのです。

映画『凪の島』のロケ地・撮影場所は笠戸島

画像参照:山口観光サイトから筆者キャプチャ

映画『凪の島』は、山口県下松市に位置する笠戸島で撮影されました。

本編を見ている限り、本当に小さな島の印象を抱きますが、笠戸島は小さい島ながらも活気あふれる雰囲気があります。

そんな笠戸島の魅力ポイントは、3つです。

  • 大小無数の奇岩
  • 観光客向け施設も充実
  • 海だけじゃなくて桜もきれい

それぞれの魅力を解説します。

笠戸島の魅力①大小無数の奇岩

笠戸島は、瀬戸内海にある小さな島のひとつで、入り組んだ海岸線が折り込まれたように歪み帯びている形が特徴的です。

周辺には大小無数の奇岩が点在しており、港からは雄大な海が見渡せます。

本編では、東京から引っ越してきた凪が、心を落ち着かせるために海に飛び込むシーンが何度か描かれていました。

波はほとんどなく穏やかなので、海に入ってぷかぷかと浮いているだけでも心安らぐこと待ちがなしです。

笠戸島の魅力②観光客向け施設も充実

映画『凪の島』では、観光客は寄り付きそうもない漁師の島なイメージがありますが、実際の笠戸島は観光客向けの施設も増えています。

宿泊施設、ハイキングコース、キャンプ場、バーベキュー施設、海水浴場、海上遊歩道などが人気です。

中でも、2005年に完成した海上遊歩道は、波のない穏やかな瀬戸内海で生活する魚たちを眺めながら、まるで海の上を散歩しているような感覚で300mの道を歩けます。

笠戸島の魅力②海だけじゃなくて桜もきれい

画像参照:山口県観光サイトから筆者キャプチャ

「笠戸島といえば海」と思われがちですが、2月下旬〜3月上旬は河津桜が一斉に咲き始めます。

青い海と青い空に挟まれる約500本の河津桜は圧巻です。

春の風物詩として毎年のように河津桜まつりも開催されています。

開催時期毎年2月下旬頃
開催場所10:00〜14:00
開催時間潮風ガーデン
国民宿舎大城前
笠戸島家族旅行村付近
メインフェスタ:潮風ガーデン
住所〒744-0001 山口県下松市大字笠戸島

河津桜のほか、ソメイヨシノ、八重桜、山桜など多様な桜が花を咲かせて、人々の心を感動させます。

飲食店の出店や、子どもから大人まで楽しめるイベントも開催されているので、桜の季節に合わせて笠戸島を訪れてみるのも良いでしょう。

映画『凪の島』では見られなかった新しい島の良い一面を知ることができます。

映画『凪の島』の聖地巡り

画像参照:山口観光サイトから筆者キャプチャ

映画『凪の島』を見て、山口県の瀬戸内海を観光したくなった人におすすめの聖地巡りスポットは、以下のとおりです。

  • はなぐり海水浴場
  • 笠戸大橋
  • 下松駅

それぞれのスポットを紹介します。

はなぐり海水浴場

映画『凪の島』を見て、波のない瀬戸内海を泳いでみたいと思った人には、はなぐり海水浴場がおすすめです。

本編で主人公・凪は、港の海に飛び込んでいますが、観光客が凪のようなことをしたら地元の人も驚いてしまいます。

また、現地の漁師さんが仕事をしている可能性もあるので、迷惑をかけないためにも海水浴場をご利用ください。

はなぐり海水浴場には、駐車場、シャワー、トイレ、自販機が設置されており、海水浴シーズンは監視員もいるので、家族で行っても安心して楽しめるでしょう。

釣りをしている人たちもいるので、河野先生と浩平のように釣りデートをするのにもぴったりです。

笠戸大橋

映画『凪の島』では、住人たちが本土に行くためには船に乗る必要がありましたが、笠戸島には真っ赤で大きな橋でつながっています。

基本的には車で通る橋ですが、徒歩や自転車で通るスペースもあるようです。

地元の人たちにとって大事な道になっているだけではなく、巨大ボラの群れが定期的に入っているようでサビキ・アジを釣るのに絶好なスポットとしても知られています。

サンセットの景色も素晴らしいので、笠戸島に行くときは時間帯を調整して笠戸大橋を通ってみてください。

下松駅

笠戸島から笠戸大橋を渡って本土に戻ると下松駅があります。

下松駅周辺には、瀬戸内海で採れた美味しい海鮮料理のお店が多数あるので、聖地巡りをしたときには訪れてみてください。

映画『凪の島』でも、地元の漁師たちと一緒に凪が海鮮BBQを楽しむシーンが描かれていました。

笠戸島には海鮮料理屋さんはないようですが、本土に戻ればたくさんの海鮮料理屋さんがあるので、瀬戸内の海の幸を存分に楽しめるでしょう。

映画『凪の島』を無料視聴する方法はある?

画像参照:映画.comより筆者キャプチャ

映画『凪の島』の配信状況を調査した結果は、以下の通りです。

VOD名映画『凪の島』の配信状況
U-NEXT
Netflix×
Amazonプライムビデオ
Hulu
FODプレミアム
Rakuten TV
クランクイン!ビデオ×
DMM TV
TELASA×
dアニメストア×
Disney+×
Lemino
※◎→配信あり(無料)、△→配信あり(課金)、×配信なし

映画『凪の島』の配信状況を調査した結果、以下のVODサイトで視聴できることが分かりました。

  • DMM TV
  • Lemino
  • Hulu
  • Amazonプライムビデオ
  • Rakuten TV
  • FODプレミアム

フル動画を無料視聴する方法について、より詳しく知りたい方は「映画『凪の島』が無料で見れる動画配信サイト(VOD)おすすめ5選一覧」をチェックしてみてください。

まとめ

本記事では、映画『凪の島』のロケ地・撮影場所を紹介しました。

本編では「深浦島」という架空の島が舞台になっていますが、よく似た地形と特徴を持つ山口県下松市に位置する笠戸島で撮影されたことがわかっています。

凪たちは小さな島を行き来するときに船に乗っていましたが、笠戸島には大きな橋が架かっているので、観光しやすい島です。

映画『凪の島』をみて山口県瀬戸内海を探索してみたいと思った方は、笠戸島を訪れてみてください。

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